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乾燥収縮ひび割れ

コンクリートの乾燥収縮には

コンクリート表面から逸散する水分が関与しています。このため、コンクリートの乾燥収縮量を左右する環境要因として相対湿度があります。相対湿度が小さいほど、コンクリートの乾燥収縮ひずみ量は大きくなります。また、部材形状の観点からコンクリート体積に対する表面積の大きさも乾燥収縮の大小を左右する要因となります。すなわち、厚みが薄く露出面積が大きい部材ほど乾燥収縮量は大きくなります。ひび割れは構造物の耐久性や防水性および美観などに影響を与えるため、適切な対策を施すことがとても重要です。

建築分野では壁部材など薄い部材が多いことから、コンクリートの乾燥収縮には敏感であります。日本建築学会のJASS5によると、超長期耐久性の確保が求められるコンクリート構造物に対して、原則として、コンクリートの乾燥収縮量(6ヶ月材齢)を800×10-6 以下とするように示しています。構造物に高耐久性が要求される場合には、圧縮強度と並んで乾燥収縮ひずみもコンクリートに要求される性能項目として規定されています。

土木分野では比較的マッシブなコンクリート構造物が多いことから、若材齢時のひび割れ照査としては乾燥収縮よりもセメントの水和発熱に伴う温度ひび割れが取り上げられることが多く、乾燥収縮ひび割れは、施工条件、湿潤養生の良否に関連して扱われるか、もしくはコンクリート中の単位水量が過大といった配合上の問題も多くはないです。

ひび割れの特徴は以下の通りです。

・コンクリートの表面から発生します。
・橋桁の壁高欄等の断面幅の小さな部材、開口部の隅角部などに発生しやすい。
・風通しがよく乾燥の影響を受けやすいボックスカルバートの内部で発生しやすい。
・発生時期:打設から数10日以上経過後に発生するものが多くみられます。

 

ひび割れ補修

ひび割れの補修方法については、こちらのページで解説しております。