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コールドジョイント

コールドジョイントとは・・・

 コールドジョイントとは、「先に打ち込んだコンクリートと後から打ち込んだコンクリートとの間が完全に一体化していない継目」とJISでは定義され、計画された打ち継ぎ目とは別に、打ち重ね部分に不連続な面が形成されることを言います。この部分はひび割れが発生している場合があり、構造物の強度、水密性、耐久性を低下させる原因となる場合があります。実際に、1999年6月に起きた山陽新幹線の福岡トンネルにおけるコンクリート塊の落下事故は、覆工コンクリートに存在したコールドジョイントが大きな要因とされています。

コールドジョイントがコンクリートにおよぼす影響

【強度】

コールドジョイントが発生した場合、コンクリートの曲げ強度は温度、養生方法などの影響を受けますが一般的に健全なものと比べ、約70%以下の曲げ強度になってしまいます。
曲げ強度の低下は温度が高いほど、養生において水分の供給が少ないほど顕著になります。

【耐久性】

コールドジョイントをそのまま放置した場合、中性化塩害化学的腐食がコールドジョイント部より内部から進行し早期の内部鉄筋の腐食を引き起こし、耐久性の低下を引き起こす可能性があります。

【水密性】

コールドジョイント発生初期では水密性の低下が著しく、材齢が経過するにつれ水密性は回復します。しかしながら回復にも限界があり、水利施設など耐水性が求められる構造物では補修が必要です。また漏水がある場合、水分の供給によりアルカリ骨材反応(ASR)、内部鉄筋の腐食を促進させる恐れがあります。

コールドジョイント発生の原因

コールドジョイント発生の原因として、「長時間の打ち重ね時間」、「不適切な打設」が挙げられます。

【長時間の打ち重ね時間】

コンクリートは時間が経過するごとに凝結し硬化するため、打ち重ね時間が長くなるほどコールドジョイント発生のリスクは増大します。

【不適切な打設】

先に打ち込んだコンクリートが十分に硬化していない場合でもバイブレータの不適切な使用(打設面に対して垂直に挿入しない、先に打ち込んだ層に届いていない、挿入間隔が50cm以上空いている等)で一体化していなければコールドジョイントの発生につながります。

コールドジョイント発生の防止と対策

コールドジョイントの防止、対策として「打ち重ね時間の短縮」、「適切な打設」が考えられます。

【打ち重ね時間の短縮】

日本建築学会出版のJASS5では、一般の場合の打重ね許容時間の目安を、

 ・外気温25℃未満の場合には2.5時間以内

 ・外気温25以上の場合には2.0時間以内

と定めています。しかしながらあくまで目安であり、それぞれ現場の環境が異なるため、できる限り打ち重ね時間を短くするのが良いと考えられます。そのため打設計画では周辺の交通状況を踏まえ、コンクリートの供給が途切れないよう生コンプラントとの連携が必須です。

【適切な打設】

バイブレータをかける際、

 ・先に打ち込んだ層に10cm程垂直に挿入してかける

 ・挿入間隔を50cm程度以下にする

など、適切な施工を行うことで、コールドジョイント発生を防止することが可能です。

 

また暑中期間はコンクリートの硬化も促進されるため、特にコールドジョイント発生への注意が必要であり、さらに大量打設などでコールドジョイント発生のリスクが避けられない場合、先に打ち込むコンクリートに凝結遅延剤を使用することによって打ち重ね許容時間を大幅に伸ばすことが可能です。(超凝結遅延剤なら数日の遅延も可能)

 

しかしながら凝結遅延剤は使用量が重要であり、混和剤に凝結遅延剤が含まれている場合もあるので、使用する際は出荷するコンクリートプラントと十分な打ち合わせが必要です。

 

施工の際も硬化が遅延されることにより型枠への側圧の増大、ブリーディング水の増加等が考えられるため、型枠の強度計算等注意が必要です。

コールドジョイントの調査

コールドジョイント発生時、調査項目として「目視調査」「ひび割れ深さ測定」「コア採取」が考えられます。

【目視調査】

 目視にてひび割れの有無、漏水、エフロレッセンス、内部鉄筋の腐食の可能性等を調査します。

【ひび割れ深さ測定】

ひび割れが発生している場合、ひび割れ深さを測定しそのひび割れが部材を貫通しているか、非貫通かを判断します。測定には超音波法、衝撃弾性波法が有効とされています。

【コア採取】

コールドジョイント部のコアを採取し強度試験、中性化試験などを行います。

補修方法

軽微なコールドジョイントは、色違いはあるが縁切れははっきりと認められないものであり、その場合ポリマーセメントペーストをはけ塗りし対処するのが一般的です。

 

重度なコールドジョイントは、縁切れが発生しているものであり、特に外壁面に生じている場合はUカット工法など、ひび割れ補修に準じて行います。