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ひびわれ調査

ひび割れ調査

 鉄筋コンクリート構造物のひび割れは宿命的なもので、打設されたコンクリートからひび割れの発生を完全に防止することは、現状の技術では不可能ではないでしょうか。
 良好に施工された構造物においても種々のひび割れが認められるはずです。
 大切なことは、そのひび割れによって起こる、耐力、耐久性、機能性(防水性、機密性や美観・景観性など)、第三者への影響性(表面部分の欠け剥落など)などの性能の低下を防ぎ、要求された水準に回復させることです。
そのためには、コンクリート構造物に発生したひび割れの調査、原因を推定し、適切な補修・補強を行う必要があります。

 また、コンクリート構造物は、加熱を受けるとセメントペーストと骨材では、それぞれ異なった膨張収縮挙動を示します。加熱温度が上昇するにつれて、コンクリート中のセメントペーストは科学的に変質し、約600℃までは収縮しますが、骨材は熱膨張します。また、コンクリート中に含まれている水分は膨張するため、内部応力も次第に増大します。これらによってひび割れが発生し、表面劣化や剥落を起こします。
 コンクリートの圧縮強度は、300℃位までならば、それほど大きな強度低下を示しませんが、500℃を超えると50%まで低下し、弾性係数も半減します。加熱によって低下した強度は、ある期間を経過しますと、ある程度回復します。受熱温度が500℃以下ならば、再使用に耐えられるまでに復元し、弾性係数もある程度復元しますが、脆さは残ります。
 火災によって新たに生じたひび割れには、ススが付着しない事から、火災によって生じたひび割れか否かは目視によって判断できます。
 セメントペーストは遊離水や結晶水を含んでいます。これらの消失によりコンクリートは収縮するのですが、約700℃で完全な脱水状態になり、これ以上の加熱を受けますと回復しません。約1200℃まで上昇しますと、融解が始まります。
 また、500℃~580℃の加熱でセメントペースト中の水酸化カルシウムが熱分解を起こして、アルカリ成分が減じます。これよって鉄筋の腐食防止機能が損なわれます。(中性化深さが深くなる。)
 鉄骨材や異形鉄筋では、受熱温度範囲が500~600℃までならば、冷却後の残存強度は受熱前近くまで回復します。変態点を超えるまで受熱を受けるとその後の冷却過程により、強度不足になったり延性が失われたりと、材料特性が低下します。

    火害による調査項目
  • 目視による損傷・変色・変形・受熱温度調査
  • コンクリートの圧縮強度試験
  • コンクリートの中性化深さ試験
  • 鉄骨表面や仕上げ材の状況確認
  • 溶接部の亀裂調査
  • 鋼材サンプルの引張試験

ひび割れ調査をより正確に短時間で損傷を抽出できる、ひび割れ自動抽出システムKuraves-Actis(クラヴェス-アクティス)を導入しました。

(株)岡﨑組生コン事業部では長年コンクリートに携わってきたプロの『コンクリート診断士』が多種多様の原因によって発生するひび割れの原因をITや測定機器を駆使し推定を行い、補修・補強の要否の判定、適切な補修・補強方法を提案します。

調査範囲